カーネーション〈Carnation〉
カーネーション、いつ見てもほんとに華やかな花です。フリフリで色鮮やかで美しい!うれしい気持ちがよみがえってくる花です。
カーネーションは母の日に贈る花として古くから親しまれ、年間を通してフラワーアレンジやブーケなどに利用の多い花です。
花色が豊富で品種も多く革質でワックスがのった厚みのある葉は、カールしたりウェーブがかかったりするものが多く見られます。
大きく分けると、花径4~5cmの大輪タイプと、小輪のミニカーネーションと呼ばれるタイプがあります。
カーネーションの歴史は古く、古代ギリシアの時代から香料として栽培されていました。
母の日とカーネーション
カーネーションは「母性愛」を象徴する花で、十字架に架けられたキリストを見送った聖母マリアの涙から生まれた花と言われています。
白いカーネーションは十字架に架けられる前のキリストとマリアを、赤いカーネーションはキリストの体から散った血の色や復活したキリストを象徴しています。
母の日の始まりは、1905年5月9日に亡くなったミセス・ジャービスの追悼式の教会で、娘のアンナが母の大好きだった白いカーネーションを配ったのが母の日の始まりとされています。
アンナの提案で、母が生きている人は赤いカーネーションを、母を亡くした人は白いカーネーションを自分の胸につけるようになり、やがてお母さんへカーネーションが贈られるようになりました。
1914年にウィルソン米国大統領が5月の第2日曜日を母に感謝する日として記念日にしました。日本でも1949年頃からアメリカにならって祝うようになりました。
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名前の由来
カーネーションは地中海沿岸を原産地とされるナデシコ科の多年草です。
名前は戴冠式(新国王が王家に伝わる宝冠を被り、即位を明らかにする儀式)を意味するコロネーション(coronation)に由来し、古代ヨーロッパでは神にささげる花冠を作るのに使われていた花です。
カーネーションの語源は「冠(corona)」に関連する説が有力とされる。
冠関連の語源説には、カーネーションの花の形が王冠に似ているためとする説と、神の花冠に用いられたことから名付けられたとする説があります。
ナデシコ科ナデシコ属の総称ダイアンサス(Dianthus)には「神の花」という意味があります。
他の説では、品種改良される前のカーネーションが肉の色に似ていたことから、ラテン語で「肉」を意味する「caro」を語源とする説もあります。
江戸時代初期にオランダ人経由で日本に入り、昭和10年頃までは「オランダ石竹(せきちく)」や「石竹」と呼ばれていました。
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花言葉
代表的な花言葉は「女性の愛・感動・感覚・純粋な愛情」ですが、花の色によって花言葉が変わります。
赤色のカーネーション(Red Carnation)
「母の愛・母への愛」
ピンク色のカーネーション(Pink Carnation)
「感謝の心・熱愛」
白いカーネーション(White Carnation)
「純粋な愛・私の愛情は生きている」
オレンジ色のカーネーション(Orange Carnation)
「熱烈な心」
黄色のカーネーション(Yellow Carnation)
「軽蔑・嫉妬」
紫色のカーネーション(Purple Carnation)
「誇り・気品」
青色のカーネーション(Blue Carnation)
「永遠の幸福」
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育て方
庭植え、鉢植えを問わず、日当たりがよく、乾燥した気候を好み、高温多湿や長雨には弱い性質をもっています。蒸れや病気に弱いので注意します。
暑さ寒さに耐えられますが、高温期は乾かし気味に管理して蒸れに注意し、冬は強い寒風に直接当てないようにします。
水やり
鉢植えは用土が乾いてきたらたっぷりと水を与えるのが基本です。用土の多湿は根腐れしやすくなります。乾燥には比較的強いのですが、発蕾期、伸長期には水分を多く必要とするので、庭植えの場合も水切れに注意します。
まとめ
カーネーションの花を今年も母の日に贈りたいとおもいます。花言葉にもいろいろありますが、やっぱりお母さんの好きな色を贈るのが一番だと思います。お母さんの喜ぶ顔を思い浮かべながら選ぶのはとても素敵な時間だと思います。そのかけがえのない時間こそが感謝の気持ちそのものですね。
暮らしの中に、季節のお花が少しあるだけで元気をもらえ、部屋が明るい雰囲気になり幸せな気分になりますよね。
■カーネーション
科・属名: ナデシコ科ナデシコ属
和名: 和蘭石竹(オランダセキチク)
別名: 麝香撫子(ジャコウナデシコ)
英名: Carnation, Clove pink
原産地: 南ヨーロッパ、西アジア
色: 赤、ピンク、白、黄、オレンジ、青、紫、緑など
開花時期: 2月~5月
出回り時期: 周年(最盛期は3~5月)
花持ち期間: 7~10日程度
誕生花: 1月11日(ピンク)、5月12日(赤)、5月15日(ピンク)、6月15日、11月20日(赤)