目には青葉〜新緑の楓(かえで)の花言葉とことわざの意味・特徴・由来

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目には青葉 山ほととぎす 初鰹

5月立夏、みどりの新芽、そして新緑の青葉が眩しい季節です。

この季節にピッタリの歌です。
「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」

この目には青葉の歌についてと、初夏の美しい緑の代表の葉っぱ「楓」について調べてみました。

目には青葉 山ほととぎす 初鰹

【読み方】 めにはあおば やまほととぎす はつがつお

江戸中期の俳人・山口素堂(1642~1716)の作です。

目には青葉 山ほととぎす 初鰹の意味


目にも鮮やかな「青葉」は、桜が散った後芽が吹く若葉、お茶もこの時期に新茶の時期を迎えます。これから夏に向けて生命の力を感じます。春のピンク色の世界から若い緑や濃い緑な緑色と青い空の季節が詠まれています。

美しい鳴き声の「ほととぎす」、全体に灰色で、胸から腹にかけて横斑がある鳥です。「キョキョキョ」と鋭い鳴き声です。ホトトギスはこの時期の鳥として、かなり古くから和歌や俳句に詠まれています。

ほととぎすは、万葉集や古今和歌集で鳴き声が聞こえ始めるのとほぼ同時期に花を咲かせる橘や卯の花と取り合わせて詠まれることが多いです。

食べておいしい「初鰹」と、春から夏にかけて江戸の人々が最も好んだものを俳句に詠んでいます。この句が一躍有名となり、江戸っ子の間では、初夏に出回る「初鰹」を食べるのが粋の証となりました。

▪︎「初鰹」
初鰹は粋の証
日本の食文化は、季節を感じながら、季節の味をいただくことを大切にしているので、いち早く季節のものを味わうことは大きな喜びなのです。旬の走りは珍しさが先行して値段も高めで、もう少し待てば盛りになり、味や値段も安定するのですが、それを待つのは野暮というもの。江戸っ子は、初物に手を出すのが粋の証だったのです。

とはいうものの、当時、「初鰹」は極めて高価で「まな板に 小判一枚 初鰹」(宝井其角/1661~1707)と謳われるほどでしたが、「初鰹は女房子供を質に置いてでも食え」と言われるほどの人気でした。

「視覚」「聴覚」「触覚」「嗅覚」


「目に青葉」、要するに目、視覚に訴える初夏の輝き、そして「山ほととぎす」まさに、ホトトギスの鳴き声という聴覚に訴えるものが続きます。人間の語感は「視覚」「聴覚」「触
覚」「嗅覚」そして「味覚」です。触覚はなかなか歌では表現できませんが、「嗅覚」と「味覚」を表す江戸の粋、これは料理であり、そして「初鰹」なのです。

初物を食べると寿命がのびる


初鰹が支持されたもうひとつの理由が、初物の縁起の良さにありました。初物とは、実りの時期に初めて収穫された農作物や、シーズンを迎え初めて獲れた魚介類などのこと。初物には他の食べ物にはない生気がみなぎっており、食べれば新たな生命力を得られると考えられ、さまざまな言い伝えも残っています。

▪︎「初物七十五日」(初物を食べると寿命が75日のびる)

▪︎「初物は東を向いて笑いながら食べると福を呼ぶ」

▪︎「八十八夜に摘んだお茶(新茶)を飲むと無病息災で長生きできる」(新茶を贈る風習もあります)

初鰹も同様で、「初鰹を食べると長生きできる」とされ、大変珍重されました。江戸の初鰹は鎌倉あたりの漁場から供給されたため、松尾芭蕉(1644~1694)は「鎌倉を生きて出でけむ初鰹」と詠んでいます。

春から夏の楓(かえで)
【Maple】


英語ではカエデもモミジも「Maple(メープル)」と呼び、カエデの樹液からとった甘味料は「メープルシロップ」と呼ばれます。

日本の楓からシロップは作れないようですが、真っ赤な葉っぱを下ごしらえした後、甘味のある衣でからりと揚げた土産物が幾つかあります。

もみじの名所、香嵐渓のもみじ揚げなどが有名です。もっと身近なお土産としては、広島のもみじ饅頭があり、とても愛されている葉っぱです。

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冬に葉を落とした枝から新しく芽吹いた眩しい新緑の葉は、なんとも美しい生命の色です。癒しのグリーンです。心が落ち着き清々しい気持ちになります。

楓(かえで)の特徴


楓は、世界三大広葉樹の1つ。秋という季節のイメージが強い植物で、花よりも葉の方が魅力的です。古来より日本人にとって馴染みの深い樹木です。

学名: Acer
科・属名: カエデ科カエデ属
英名: Maple
原産地: アジア、ヨーロッパ、北アフリカ、北アメリカ
開花期: 春~夏
紅葉期: 秋〜初冬
別名: 紅葉(もみじ)

カエデは、カエデ科カエデ属の木の総称です。秋に色づく姿が美しい落葉低木です。北半球の広い範囲に分布し、世界に数百種、日本には数十種種が自生しているとされています。

日本の秋の風物詩となっている紅葉見物、いわゆる「紅葉狩り(もみじがり)」は、奈良時代にははじまっていたとされています。そして江戸の元禄時代には盛んに園芸品種が作られるようになり、明治に入ると日本の楓は海外に輸出されるほどになりました。楓の園芸品種のほとんどは日本の野生種を改良して作られたものなので育てやすく、現代でも庭木や鉢植え、盆栽として多くの方に親しまれています。

葉っぱの色が赤や黄色く染まることに注目しがちですが、春〜夏に赤い小さな花をつけます。そしてその後結実し、竹とんぼのような赤い実をつけます。

学名の「Acer(アケル)」は、ラテン語で「鋭い」という意味の言葉で、切れ込みが入ってとがっている葉の姿に由来しています。和名は、葉の形がカエルの手のように見えることに由来し、「蛙手(カエルデ)が語源となっています。

カエデ(楓)とモミジ(紅葉)


もみじとかえでは通常同じものとして扱われ、植物分類上も同じものですが、紅葉の程度や葉の形によって言い分ける習慣もあるようです。

カエデは、カエデ科カエデ属の木の総称です。モミジは植物の名称ではなく、紅葉する植物の総称として用いられることがあります。

紅葉は、葉が色づいた木の総称
楓は、カエデ属カエデ科の総称

◆カエデとモミジの分け方
葉の切れ込みの深いものがもみじ、浅いものはかえでという説があります。

▪︎葉っぱの切れ込みが浅いカエデ
ハウチワカエデなど。

▪︎葉っぱの切れ込みが深い
イロハモミジや、ヤマモミジ、オオモミジなど葉が5つに分かれているものを一般的に「モミジ」と呼び、それ以外を楓と呼んでいます。

このように区別していることが多く、カエデ科の数種をモミジと呼ぶことが多いようです。カナダの国旗にもなっているトウカエデなんかの葉っぱに比べると、日本のもみじの葉っぱの形には、しっかりとした切れ込みが入り、手のひらにも星のようにも見えます。

▪︎モミジはもともと奈良時代には「もみち/もみぢ」と呼ばれ、紅葉している葉の様子を指す言葉でした。これは、秋の草木の色が変化する様子を指す「もみつ/もみづ(紅葉つ、黄葉つ)」が名詞化したものです。

紅葉している様々な草木の中でも楓が美しいことから、楓がモミジと呼ばれるようになったとされています。

楓(かえで)とmapleの花名由来


▪︎カエデ(楓)は、「蛙手(かえるで)」が語源となり、葉に水かきのような切れ込みがあり、蛙の手に似ていることに由来します。

「蛙手→かえるで→カエデ」

▪︎Mapleという英名の由来
カナダではメープルシロップがとても有名ですが、メープルシロップは楓の一種のサトウカエデという木の樹液から作られます。従って、メープルシロップが採れる木なので、mapleという英名になりました。

楓(かえで)の花言葉


「大切な思い出」「美しい変化」「遠慮」

紅葉を見た時の感想を、そのまま言葉にしたような花言葉ですね。

まとめ


ことわざでもお馴染みの「目には青葉 山ほととぎす 初鰹」という俳句を調べると、江戸の人々の粋な生活を感じる事ができ、とても興味深く感じました。

四季折々に変化する楓の名前の由来などを調べてみて、万葉の古代から今日まで人々に愛され続けている葉っぱの植物である事がわかりました。

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