姫リュウキンカ(姫立金花)
少し春風を感じた頃、河川敷を歩いていると、黄色い花の絨毯に出会いました。
花の名前は全く分からなかったのですが…、とにかく艶のある黄色い花びらを持つ花の群衆に見惚れ、時間が過ぎるのを忘れてしまいました。
花の名前を調べてみると、姫リュウキンカ(姫立金花)だということがわかりましたので、姫立金花についてまとめてみたいと思います。
姫リュウキンカ(姫立金花)とは
広く分布している野草です。イギリスやヨーロッパ大陸の山地の湿った草原や湖沼畔に生える、小型のキンポウゲの仲間です。リュウキンカの名を冠していますが、リュウキンカ属ではなく、キンポウゲ属の植物です。
強健な性質と美しい花を持つことから世界に広く導入され、現在では多くの地域で帰化植物として定着しています。
特に北アメリカでは広い地域で逸出したものが野生化しており、侵略的外来種として幾つかの州での栽培が禁止されています。
ヒメリュウキンカの花期は3月~4月です。
花期になると、伸びた茎の葉の付け根から花柄を長く伸ばし、頂部に花径2~3㎝程度の黄色い花を咲かせます。
花弁のように見えるのは実は咢片で8~9枚あり、多数の雄しべと雌しべがあります。萼片には美しい光沢があります。
分布:原産地はヨーロッパ及びシベリア
(日本へは園芸用として渡来したものが野生化)
生育地:山地の林の中や林の縁
植物のタイプ:多年草
大きさ・高さ:5~20センチ
分類:キンポウゲ科 キンポウゲ属
学名:Ranunculus ficaria
花の特徴:花径2、3センチの光沢がある黄色い花をつけます。
園芸品種には白花やクリーム色のものもあり、八重咲きもあります。また、葉に斑の入る斑入り品種や、葉色の黒いカラス葉の品種など、多くの園芸品種が流通しています。
葉の特徴:葉は心形です。
葉には艶があり、縁には浅いぎざぎざ(鋸歯)があります。
実の特徴:花の後にできる実はそう果(熟しても裂開せず、種子は1つで全体が種子のように見えるもの)です。
耐寒性、耐暑性共に優れていて強健な性質です。放任でもよく花を咲かせ、よく増えます。夏休眠性で晩秋から早春に葉を出し始めて初夏には地上部を枯らせて休眠します。
和名の由来
花や葉の様子が立金花(リュウキンカ)に似ていることからつけられたが、属は異なります。
欧州金鳳花(オウシュウキンポウゲ)として表示するところもあります。
花言葉
4月8日の誕生花 です。
▪ヒメリュウキンカ(姫立金花)花言葉
「あなたに会える幸せ」「会える喜び」
長い眠りから目覚めて咲く黄花に因んだ花言葉です。春を待ちわびて春を喜んでいるのは植物も人間も一緒ですね。
「富」
リュウキンカの花の黄色は、まぶしいくらいに鮮やかで、黄金色とも称されるものです。そんなリュウキンカの花色からイメージされて、「富」という花言葉が生まれました。
「必ず来る幸福」
リュウキンカは多年草です。寒い冬を乗り越えて、春の時期に美しい小花を咲かせます。山のなかの清流のそばに自生している花に出会うとその可憐さに息をのみ幸せを感じます。
まとめ
秋から冬にかけて芽を出し、ハート形の暗緑色の葉を開きます。早春に、ロゼット状に広がった葉の中心につぼみを抱き、暖かい日に黄色い花が太陽の光にきらきら輝きながら次々と咲く様子はとても美しく黄色が眩しいです。