蘭の花《デンドロビウム》
<ノビル系>
蘭は、とても魅力的なとびっきり美しい花を咲かせます。
その花の姿には、うっとり魅せられてしまいます。どうしてこんなに美しい花を咲かせるのでしょう?
高級なビロードのような艶々の光沢を持った花びらが愛おしくてなりません。
なぜ、蘭の花はこんなにも美しく咲くのか理由を、調べてみたいと思います。
デンドロビウム(デンドロビューム)とは
学名:Dendrobium
ラン科セッコク属の学名カナ読みでデンドロビウムです。
セッコク属に分類される植物の総称です。
日本においては、セッコクなど数種が知られていますが、デンドロビウムと呼ばれるものは、園芸種の洋ランとして栽培されているものに限られます。
東南アジアを中心に世界各地に広く分布している多年草です。原種が1000以上あると言われています。
その色や形、特徴も多岐にわたります。
デンドロビウムは、ギリシア語の「デンドロ(木)」と「ビウム(生ずる)」に由来しています。
野生では主として樹上に着生します。
特徴は、茎が多肉の棒状になることで、そこから節ごとに数枚の葉を並べます。
花は、蘭の花として、比較的特徴の少ない形で、唇弁は他の弁より丸くて大きいです。花は茎の節、葉腋から出て単独か束生状、あるいは総状花序に花を咲かせます。
改良品種や交配品種が数多くあり、観賞用として出回っているものほとんどは花が茎の節ごとに短い柄の先に少数ずつつくノビル系、茎の先端から長い穂状に花序を伸ばすファレノプシス系(胡蝶蘭・ファレノプシスの花序に似ている)で、この2つがもっともよく作られています。
それ以外にも、いくつかの系統がありさらに多様な原種が知られています。
デンドロビウムの種類
ノビル系、デンファレ系、キンギアナム系、フォーミデブル系、カリスタ系などがあります。
蘭の花が美しい理由
蘭は今なお美しく進化を続けていると言われています。神秘的な姿が人々を魅了し、まず19世紀のヨーロッパで大ブームが起きました。
蘭の自生地である亜熱帯で花粉を運んでもらう動物に、ここに花粉があるよというのを目立たせるためああいうふうな進化をしたわけです。
蘭は、植物の中でも新しく出現した種。他の植物との生存競争に勝ち残るため、より美しく多彩に進化したとされています。
神秘的な花のデザインは、種を残すための作戦であり、巧妙なワナ。これが、蘭の花の「知性」なのですね。
その美しさは、大自然の中でこそ本当に輝いているのでしょうね。
デンドロビウムの花言葉
▪デンドロビウム全体の花言葉
• わがままな美人
• 天性の華をもつ
• 思いやり
▪西洋の花言葉
• selfish beauty(わがままな美人)
「思いやり」「天性の華をもつ」は良い言葉ですね。
▪ピンクのデンドロビウムの花言葉
• 官能
• 誘惑
デンドロビウムの種類の中には、地面に根を張らず、木や岩盤などに根を張る着生植物の種類が多いんです。
なので、この様な花の特徴から、男性を虜にする女性を連想した花言葉になっています。
▪白色のデンドロビウムの花言葉
• 純粋な愛
• 誘惑に負けない
白い花から純潔などの綺麗なイメージですね。
▪紫色のデンドロビウムの花言葉
• 愛と美
• 喜び・歓び
• 欲望
• 官能
清純派の白とは違って、紫色のデンドロビウムは大人の色気を感じる言葉になっています。
▪黄色のデンドロビウムの花言葉
• 友情
• エロティシズムと愛の暖かさ
黄色から友人と元気に明るく遊ぶ光景が思い浮かびますね。エロティシズムというのは「肉体的な愛・精神的な愛のどちらも含む総括的な概念」のことを指すようです。
▪赤色のデンドロビウムの花言葉は
• 情熱と欲望
• 強烈な愛の願望
赤い花で思い浮かぶイメージとぴったりな花言葉ですね。
まとめ
子孫を残すため生み出されたあでやかな姿は、ただただ美しいです。蘭の花は、虫たちを、そして私たちを、誘惑し続けています。
その花がそこで生きるために、全てをそこでアピールするという印象的に強いエネルギーを感じます。蘭の神秘的な姿に人は魅了され続けるのだと思います。