ハマエンドウ〖浜豌豆〗の花の画像・マメ科の植物・海浜植物・花言葉

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ハマエンドウ(浜豌豆)

天気のいい初夏、浜辺近くの防砂林の中を歩いていると、とてもかわいい花を咲かせた植物の群れに出会いました。

ところどころに木漏れ日が差し込む、うす暗い松林の中、響きわたるあまり聞き覚えのない春蝉の声と鳥のさえずり。

浜辺に面した少し拓けた明るい場所にその光景がありました。緑のじゅうたんに紫・薄紫・白い色をした宝石が散りばめられたようにその光景は広がっていました。

うっとりしてしまいました。赤紫の旗弁と紫がかった白の翼弁の色調がとても美しいです。
  スイートピーに似てますね!

ハマエンドウとは

  
ハマエンドウ(浜豌豆、学名:Lathyrus japonicus)はマメ科レンリソウ属の多年草。北海道から九州までの日本各地の海岸に分布する海浜植物。

海浜植物とは?

砂浜は、風によって砂が移動するなど植物にとっては不安定な場所です。また土壌に栄養分が少なく、波しぶきがかかったり、塩分を含んだ強い風に吹かれたり、夏は強い直射日光と熱にさらされるなど、植物の生育にとっては極めて厳しい環境と言えます。

この厳しい環境に耐えて生育するからだの構造を持っている植物を海浜植物と言います。海浜植物は、環境の変化に対応して海岸線と平行に帯状の群落をつくります。

海浜に生育する植物は、耐塩性・耐乾性が強い植物です。葉は多肉質の場合が多く、根や地下茎を砂中に深くのばします。ハマボウフウ・ハマヒルガオなどが有名です。

ハマエンドウの特徴

日本全国に分布し、海岸の砂浜や、海岸付近の道ばた、川岸、畔や畑などに生え、日当たりの良いところでよく見られます。

全体に粉白色を帯び草丈は高くなく、地表面に沿って茎を伸ばし這い広がり、長さは20センチから70センチくらいになります。

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葉は偶数羽状複葉で、葉の先端に巻きひげがあり、樹木や柵などがあれば、巻きひげで絡み付いて立ち上がります。

花期は4~7月です。濃紫色の花を咲かせます。美しい赤紫色の蝶形花をつけ,のちに青色に変ります。花はスイートピーに似ており、美しいので栽培されることもあります。

果実はエンドウマメのような形状で、若いものは芽と共に食用にでますが、ラチリズムを引き起こすオキサリルジアミノプロピオン酸などの毒成分を含むため過食は禁物です。

種子は、波間に漂いながら各地に散布されるそうです。5年間海水に浮かんでいても発芽能力が残っているそうです。

和名の由来

浜辺に生え、エンドウマメに似ていることからです。世界種であり、アジア・ヨーロッパ・北アメリカ・南アメリカなどの海岸に分布しています。

ハマエンドウを英語で

【beach pea】

薬用として

・切り傷には、生の葉を良く洗いすり潰した汁で、傷口を洗う方法があるそうです。

・かゆみの伴う疥癬には、開花期に地上部の全草を採取して陰干し乾燥させたものを10~20グラム、水0.4リットルを半量まで煎じて、患部を洗うとよいそうです。

※有効成分:チス・5・ハイドロオキシ・L・ピペコリック酸などで酸が多いので、服用してはいけないそうです。

花言葉

「人とは違う個性を好きになってほしい」

ハマエンドウの花言葉は個性的です。厳しい生育環境下に優しくて美しい花をつける植物なので、このような花言葉にうなずけます。

まとめ

種子は、波間に漂いながら各地に散布されるということと5年間海水に浮かんでいても発芽能力が残っているということが大変興味深く、種という生命の神秘を改めて感じました。

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