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すずらん(鈴蘭)
【Lily of the valley】
今年も咲きましたよ。お庭の隅っこで…。白く可愛い花。鈴のような小さな花。そして、上品ないい香り。
庭に漂うスズランの香りで、スズランの花が咲いていることに気が付きました。「あっこの香りは…!!」と、すずらんの花が咲いている姿を見つけ、心がパッと晴れやかにとても嬉しい気持ちになりました。
下を向いた小さな白い花と、葉の緑色のコントラストがとても美しく心癒されます。
すずらんとは
和名: 鈴蘭(スズラン)
別名: 君影草(キミカゲソウ)、谷間の姫百合(タニマノヒメユリ)
英名: Lily of the valley
学名: Convallaria majalis
原産地: ヨーロッパ、アジア
色: 白、ピンク、赤
開花時期: 4月~6月
出回り時期: 2月~7月(最盛期は5月)
花持ち期間: 3~5日程度
誕生花: 5月1日
春の訪れを知らせてくれる植物です。
すずらんの開花期は4~6月です。暑さに弱いため、夏前の5月頃が見頃の季節になります。
キジカクシ科の宿根草で有毒です。北海道でも育つほど寒さに強い植物です。漢字で書くと「鈴蘭」ですが、蘭の属性ではありません。
自生するものでは、中部地方より北側の涼しい高原によく生えています。花茎から10個ほどの花を咲かせます。花の形はその名前の由来にもなった鈴に似た形をしていて、下向きに咲きます。
すずらんの花は真っ白で直径は1cmに満たない小さな花で、素朴なその姿が多くの人を魅了し、愛されています。
英名の意味は、谷間に生息していることが由来し「Lily of valley(谷間の百合)」といいます。
5月1日はすずらんの日
令和元年5月1日
平成から令和に元号が替わった今日は『すずらんの日』でもあります。
フランスでは5月1日に、愛する人にすずらん(鈴蘭)を贈る風習があるのだそうです。
この風習は1,500年代に、フランスの王様シャルル9世が「5月1日に幸福を授けられる」と言うすずらんの花束を受け取りとても喜びました。
それから、5月1日に愛する人に必ずすずらんの花束を贈る事に決めたそうです。この風習が庶民に広がり、今日まで続いています。
また、フランスでは花嫁にスズランを贈る風習もあるそうです。
素敵な言い伝えですね。
すずらんの毒
可愛らしい姿からは想像もできないほどの強い毒をもっています。すずらん(鈴蘭)は葉だけでなく、花にも根にも含まれています。
体に取り込むと嘔吐や頭痛、めまいを引き起こします。量によっては死に至る危険性もあるので誤飲には十分な注意が必要です。
生けた花瓶の水の中にも毒が溶け出していますので子どもやペットが誤ってすずらんを口に含むことが無いように気を付けなくてはいけないです。
また花粉にも強い毒が含まれますので、花を食卓に飾る場合は食器や食べ物の上に落ちないように置き場にも注意してください。
花が咲いた後に可愛らしい赤い実が付きます。赤い実は子どもの目にもとまり易いですので、口にしてしまわないように注意しましょう。
すずらん(鈴蘭)の花言葉
「再び幸せが訪れる」「純粋」「純潔」
毎年、春になると同時に咲きはじめることが「再び幸せが訪れる」という花言葉の由来です。
すずらんの誕生花日
すずらんは5月1日の誕生花です。
すずらんの育て方
すずらんの種まき
10月~12・4月~5月の間に種まきを行います。
鉢植えに蒔く場合は用土の準備。
地植えする場合は日陰を探して種を植えます。すずらんは涼しい場所で管理しましょう。
すずらんの植え付け
植え付けや植え替えは休眠期の11月~12月と3月に行います。直射日光を嫌いますので日陰を選んでください。(直射が当たる場所ではすずらんは弱ってしまいます。)
穴を掘り地中に苗を植えるときのコツは、苗が完全に隠れるのではなく少し見えている程度に浅植えを心がけてください。
すずらんの肥料と剪定
すずらんは、高山など痩せた土壌に自生しているため肥料はそれほど必要としません。一年に一度だけ、花が終わってから1か月間のみが肥料をあたえる期間です。肥料を与えすぎると花が咲かなくなりますので加減が必要です。
花が終わったら花のついていた茎を根本から切りおとして葉だけを残します。この葉がとても大切で、花が終わった後、葉が成長する事により、栄養を蓄えて株に力をつけますので、葉が元気に育つと翌年もきれいな花を咲かせてくれます。
11月頃に、葉が黄色くなり始めたら根本より切って株を休ませます。
すずらんの種類と品種
スズランの種類
▪スズラン(Convallaria keiskei)
本州よりも北、北海道に多く自生している日本原産の品種で、花が葉よりも低い位置に咲きます。
▪ドイツスズラン(Cnvallaria majalis)
葉の幅が日本原産のものよりも広く、葉と同じくらいの高さで花が咲きます。丈夫で育てやすく、花の香りは香水の原料になります。
▪ピンクスズラン(Convallaria majalis var. rosea)
ドイツスズランの園芸品種で、小さいピンク色の花を咲かせます。
▪ドリーン(C. majalis var. ‘Dorien’)
ドイツスズランの中でも性質のよいものだけを選んで交配させた品種で、花丈が長く大きな花をたくさん咲かせます。
▪ボルドー(C. majalis var. ‘Bordeaux’)
他の品種よりも、1本の茎からたくさんの花を咲かせます。ドリーン同様に、ドイツスズランの中からよい性質のものを選抜して交配させた品種です。
▪アルボストリアータ(C. majalis var. ‘albostriata’)
『縞斑(しまふ)すずらん』と呼ばれ、葉に黄色い縦縞が入るのが特徴です。
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まとめ
すずらんは、「純潔」や「純粋」など、綺麗な印象を与える花言葉をもっています。そんな花言葉を添えてのすずらんの花束のプレゼントは、きっと喜ばれますね。
嬉しい贈り物ではないかと思います。バラや豪華な花束も素敵ですが、すずらんの花束をそっと渡してみるのもセンスが光りますね。