椿【camellia】
冬の厳しい季節にも凛と咲くその姿はとても美しく心を奪われます。冬の代表花である椿は、春の訪れを告げる春待ち花です。椿も花を見ると、心がほっこり温かくなります。
そんな椿について調べてみました。
椿とは
日本や中国を原産とし、万葉の時代から日本人に愛されてきた椿です。ヨーロッパに渡ったのは18世紀です。東洋的で端正な美しさに「日本のバラ」という賛辞が捧げられています。
19世紀には小デュマの原作小説に基づき書かれたオペラ「椿姫」にも主人公の女性を象徴する花として登場します。
種類
椿の名前は、葉がとても丈夫なことが由来した名前の厚葉木(あつばき)または艶葉木(つやばき)という名前が、椿という名前の由来になったという説があります。
椿の花の花びらは、5枚か7枚が基本です。 種類によっては、八重咲の椿もあります。
花の色は、白やピンク、赤や赤紫を基本としていますが、椿は、変異しやすいため、数百種類の椿があり、花の形も色も葉の形も色もさまざまです。椿の葉は厚く光沢があるのが特徴です。
存在感があり美しい花は、日本を代表する花のひとつとされています。
椿と山茶花の見分け方
花がある時が一番見分けやすいです。
【一番有名な見分け方】
・椿(ツバキ):花が散る時に、花首から落ちる
椿
花首から落ちるツバキの散り際から「首が落ちるので縁起が悪い」と武士には嫌われていたというエピソードが有名です。
・山茶花(サザンカ):花が散る時は、花びらが落ちる。
【花が咲いている開花時期の違いで見分ける】
・椿(ツバキ)の開花時期:12月~4月
・山茶花(サザンカ)の開花時期:10月~12月
花の品種や種類によっても変わってきますが、一般的に山茶花(サザンカ)の開花時期が早く、椿(ツバキ)の開花時期が遅いです。
【花の咲き方で見分ける】
・椿(ツバキ):花がやや筒状で立体的で厚みがある
・山茶花(サザンカ):花がツバキから比べて平面的で薄い
【花がない時期は葉で見分ける】
・椿(ツバキ):中心の葉脈がクリア
↑唐子咲きの椿
・山茶花(サザンカ):中心の葉脈が黒っぽい
【歯(葉のふちのギザギザ)で見分ける】
・椿(ツバキ):鋸歯が浅い
・山茶花(サザンカ):鋸歯がツバキから比べて深い
山茶花
【葉の裏側の毛で見分ける】
・椿(ツバキ):裏返してもほとんど毛がない
・山茶花(サザンカ):裏返すと葉脈に沿って毛が生えている
花言葉
ツバキ全般の花言葉は、「控えめな優しさ」「誇り」
赤いツバキ(Red Camellia)
「控えめな素晴らしさ」「気取らない優美さ」「謙虚な美徳」
白いツバキ(White Camellia)
「完全なる美しさ」「申し分のない魅力」「至上の愛らしさ」
ピンクのツバキ(Pink Camellia)
「控えめな美」「控えめな愛」「慎み深い」
まとめ
冬の寒々しい景色が椿の花が咲いていると、華やかな景色に生まれ変わります。美しさに吸い寄せられてしまいます。
椿と山茶花の違いがわかると、さらに楽しく花を眺めることができるのではないかと思います。
科・属名: ツバキ科ツバキ属
和名: 椿(ツバキ)
別名: 藪椿(ヤブツバキ)、耐冬花(タイトウカ)
英名: Camellia(学名は、Camellia japonica)
原産地: 日本、中国、東南アジア
色: 赤、白、ピンク
開花時期: 12月~4月
出回り時期: 12月~5月(最盛期は1~2月)
花持ち期間: 3~7日程度
誕生花: 1月1日(白)、1月2日(赤)、1月25日(白)、2月3日、11月11日(白)、12月10日、12月21日(白)