春の野の花・草花に黄色い花が多い理由!受粉の仕方(種類)に関係ある?

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春の野の花に黄色い花が多い理由


【春のノゲシ】

春に咲く野の花は、暖かい空気も手伝って、ほんわかふんわりと…とっても可愛いです。鳥たちのさえずりBGMと春風に揺れる野の花の姿はとても心地良いです。

そんな春に咲く野の花たちは、黄色い花を咲かせるものが多いのではないか?と感じ、その理由を調べてみました。

花が黄色である理由

【なのはな】
春に咲く花の約50%は「黄色い花」と言われています。その黄色い理由には受粉の仕方に関係があるようです。

受粉の仕方には次の四つがあります。
『虫媒花』
虫媒花の特徴は美しい花を咲かせるところです。中には蜜を出すものや香があるものもあります。虫たちに「ここに花があるよ」と合図を送っているのです。

そして、蜜を吸いにきた虫たちに受粉してもらうのです。花粉には、粘り気があって虫につきやすい性質があります。

『風媒花』
風媒花の特徴は、やや地味で花が目立たないところです。蜜も香もないものがほとんどです。こういう花たちは風を受粉の仲立ちに選びました。

花粉はさらさらして風に乗りやすく、中にはマツのように花粉に浮き袋(気のう)がついているものもあります。裸子植物のほとんどが風媒花です。

『鳥媒花』
鳥媒花は虫媒花と同じような特徴です。主に鳥に受粉をしてもらいます。外国では「ハチドリ」という鳥がいて、その鳥によって受粉される種類が大半です。日本にはいません。

日本には野生のハチドリはいませんので、日本には鳥媒花が少ないです。日本の鳥媒花といえば、ツバキかヤッコソウくらいです。

ツバキはメジロやヒヨドリに、ヤッコソウはメジロによって受粉が行われます。

『水媒花』
水媒花は風媒花と同じで、あまり目立たない花を咲かせます。花粉を水の流れに任せて受粉させるという運任せの受粉法です。

以上4つの受粉の方法から、黄色い花が虫媒花であることがわかります。

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虫媒花の作戦


まだ虫の少ない早春に咲く花たちは様々な工夫をして虫たちを集め花粉を運ばせる努力をしています。

身動きできない植物たちにもしたたかな戦略があるのです。
春の風ににおいを放ち、目立つ黄色い花をさかせ、虫達を誘います。

虫達の色覚


色をみる能力についてです。虫達に見えている色と人間に見えている色、じつは全く見え方が違います。

ヒトは赤、青、緑を感じる3種類の視細胞を持っています。その3種類の細胞の興奮の強さによって感じる色が違うので(光の3原色)、色の違いを見ることができます。

例えば3つが同じ強さで興奮すると白に感じます。赤と青が強くて、緑が弱いと紫に感じる・・という感じです。

では虫はというと…、虫の目には「単眼」と呼ばれる器官があり、そこで光を受容しています。受容出来る光の波長は人間に比べて短波長で、紫外線を見る能力も備わっています。

例えばハチやハエなどは紫外線、青、緑を感じる3種類の視細胞をもっています。赤の代わりに紫外線!いったいどんな色をみているのでしょう?例えば、ヒトが「白」と感じるもの(つまり可視光をすべて反射しているもの)は、これらの虫から見ると2通りに見えます。

■ 白(その物体が紫外線と可視光すべてを反射している場合)

■ ヒトが感じることのできない未知の色(可視光はすべて反射するが紫外線はある程度吸収している場合)

私たちが「白」と思っていたものは、実はほんとのほんとは「白」ではないのです。みる者によって違うということです。

そのため紫外線を含む青や紫には反応しやすく、赤色には反応が鈍い特徴があります。

人には黄色や白く見える花が、虫達には淡い青色に見えているのです。そのため虫たちが黄色い花に集まってくると考えられています。

まとめ


花たちは、虫達の目の視野の広さと動体視力に優れている特徴を知り尽くし、花粉や蜜のある位置をアピールしているということがわかりました。

自然の偉大さを改めて感じる事ができました。

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