ムスカリ
【Grape Hyacinth】
ムスカリ、名前を耳にしただけで先ず可愛いです。
そして、にょき～～ぃっと伸びた細長い茎にブルーの小さくて丸い花がブドウのような房状になって咲く姿は、『ムスカリ～っ』といった感じでとても愛らしいです。
ムスカリとは
和名 別名ボトリオイデスはルリムスカリの和名です。
英名 Grape Hyacinth
分類 ユリ科ムスカリ属 耐寒性球根
花の語源はムスク（じゃ香）で、マスクメロンのような香りがあります。花色は青系の他に桃色や白色、部分的に黄色のものもあります。
花の形は丸い小さな小花がブドウの房のようなものから、筒状や、変わったところでは羽毛状の花を咲かせるものもあります。
ムスカリは鮮やかな青紫色の花が春の花壇を彩り、チューリップなどほかの花を引き立てる名わき役といってもよい花です。
花壇の縁取りやマッス植えなど、ある程度数をまとめて群生させると、さらにそのよさが発揮されます。植えっぱなしでも毎年よく咲き、グラウンドカバーとしても利用しやすく、青いカーペットを敷いたような景観がつくれます。
ムスカリ属
ムスカリは、耐寒性が強いために作りやすく、寒冷なヨーロッパでもよく咲くので、1500年代の終わり頃から栽培が始まっています。
分布地はヨーロッパから中近東、小アジアまでの広い範囲にまたがり、50～60種類の原種が知られています。
M・ボトリオイデスとM・アルメニアカムが最も多く一般的で、濃紫から淡青、白花などいくつかの品種があり、香りの強いものも見られます。
羽毛のような花が咲くハネムスカリや、花房の上部と下部で色が異なる2色咲きなど、ユニークな種類もあります。
生育条件
ムスカリの球根の植えつけは10～11月が適期となります。早く植えると葉が長くなりすぎるので、遅く植えます。
▪用途… 地植え・鉢植え・タワー仕立て
▪日当たり… 日なた
▪耐寒性… 強
▪土壌酸度… 中性～弱アルカリ性
栽培管理
耐寒性が強い植物なので、戸外で楽に越冬します。葉が出たあと、日当たりの悪い所に置くと葉が長くなりやすく、花梗も長くなり曲がるおそれがありますので、よく日に当て硬く強く育つようにします。
▪地植え適所・土質… 当たりと水はけのよい場所、水はけのよい砂質土を好む
▪鉢植え用土… 腐葉土の3割くらい入った水はけのよい培養土
▪鉢サイズ・種類… 12～15cm鉢、標準鉢
▪植えつけ…［地植え］間隔5～6cm、深さ2～3cm
［鉢植え］間隔2～3cm
ムスカリは水栽培ができるくらい球根内に養分を貯えています。無肥料で作っても花は咲きますが、ほんの少し肥料を施すと生育促進になり、ひと回り大きな花房をつけ花期も早まります。
地植えは球根植えつけ後、土の上に化成肥料をばらまいて元肥とします。鉢植えは化成肥料を置き肥として施します。
追肥は翌年も花を咲かせる時は花後から葉の緑の間、液肥を月に2回くらい水やり代わりに与えます。
ムスカリの花言葉
そのブドウのような容姿と、ヒヤシンスと近縁ということにちなんで「グレープヒヤシンス」「ブドウヒヤシンス」と呼ばれることもあります。
ムスカリの花は、どのような花言葉があるのでしょう？
▪「絶望」「失望」「失意」
という言葉がムスカリには授けられています。美しい花と共に故人を送り出す」という風習は、日本だけでなく世界各国で行われています。
ムスカリは、世界最古の埋葬花としても有名です。６万年前から埋葬花として、人を送り出す役割を担っていたことが分かっています。
ムスカリは、そんな悲しみに触れながら、それでも人々を癒す役割を担ってくれているのです。大切な人を亡くした「絶望」「失望」「失意」それら背負って咲いてくれている健気な花です。
▪「明るい未来」
暗い花言葉もあれば正反対の言葉も授けられています。絶望や失望の中にいる人達を、ムスカリはそっと慰め「明るい未来」へ進むよう応援をしてくれているのですね。
▪「通じ合う心」
見る人たちの心を共鳴してくれることに、この言葉があるのでしょうね。
▪「寛大な愛」
ムスカリの花は、色んな花と寄せ植えをされることが多く、沢山の花を引き立てています。
そんなムスカリの愛は、自己主張するような厳しい愛ではありません。その愛は、いつでも誰かに寄り添い共感してくれるような愛ですね。とても素敵です。
▪水色のムスカリの花言葉
「妖精」
可愛らしい水色のムスカリにピッタリの花言葉です。
まとめ
ムスカリは、明るい花言葉とその逆の花言葉を持っていることがわかりました。花言葉を調べてみて埋葬花であることがわかり感慨深いものがありました。